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試合結果 10/16 王子BASEMENT MON☆STAR『ON THE ROAD 2021~TORUプロデュース興行~』

『ON THE ROAD 2021~TORUプロデュース興行~』
観衆:62人

▼第1試合「タッグマッチ」(20分1本勝負)
マスクドミステリー&●瀧澤晃頼
11分28秒 ムーンサルト・プレス→エビ固め
○ドングリー藤江(紫焔)&後藤哲也(紫焔)

▼第2試合「ストリートファイトマッチ」(20分1本勝負)
○ガッツ石島
8分13秒 ラリアット→片エビ固め
●佐野直(フリー)

▼セミファイナル「シングルマッチ」(20分1本勝負)
△矢野啓太(ワラビー)
20分0秒 時間切れ引き分け
△阿部史典(BASARA)

▼メインイベント「TORUデビュー13周年記念試合」(30分1本勝負)
○TORU
22分39秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め
●TiiiDA(フリー)

第1試合


 TORUがかつて活躍したプロレスリング紫焔の2人と、TORUの現在の居場所であるTTTの2人のタッグマッチ。
TORUのデビュー戦の相手を務めた藤江とTORUがデビュー戦の相手を務めた後藤、TTTでの先輩であり良きライバルであるミステリーと“T-odds”としてTORUのパートナーを務める瀧澤の対決と、全員からTORUというプロレスラーを感じることの出来るプロデュース興行の第1試合にこの上なくふさわしい試合となった。

 ミステリーと藤江でゴングが鳴ると、ロックアップから藤江がリストロックでミステリーをコントロールしていくが、ミステリーは足を刈ってそのまま逆片エビ固め。藤江は決まり切る前に余裕を持ってロープを掴み、両者クリーンブレイクからタッチへ。
 瀧澤と後藤の対面となると、瀧澤がじっくりとしたヘッドロックで後藤を離さず絞り上げる。後藤はロープに振るフェイントからカニバサミで倒し、ヘッドロックで固める。瀧澤はショルダータックルでなぎ倒すが、後藤は追撃を許さずアームドラッグからランニングバックエルボー。さらに得意の逆水平チョップで押していくが、瀧澤も逆水平チョップで反撃し首投げから側頭部への低空ドロップキック。ミステリーにタッチ。
 ミステリーは首へのエルボースタンプを連打し、スリーパーホールド、顔面へのフィストドロップと痛めつけ、瀧澤にタッチ。
 瀧澤はうつ伏せに倒れ伏す後藤の後頭部にヒザを落とし、コーナーに振って突っ込んでいくが、後藤はブートで止めてミサイルキック。しかしタッチには行けず、瀧澤からタッチを受けたミステリーがセントーンアトミコで追撃。

 後藤はミステリーに逆水平チョップで突っ張っていくが、ミステリーはボディスラムからスリーパーホールド。ミステリーが首へのエルボースタンプ、エルボースマッシュを連打してバックドロップの体勢も、後藤は背面着地してランニングエルボーを叩き込み、藤江にタッチ。

 藤江はコーナートップからダイビングラリアットを見舞い、コーナーに振ってスペースローリングエルボーからフェイスクラッシャー、続けて足4の字固めに入る黄金コンボ。ミステリーがロープブレイクすると藤江がロープに飛ぶが、ミステリーがカウンターのパワースラムで迎え撃ち、瀧澤にタッチ。

 藤江は瀧澤のラリアットをかわしてトラースキックを発射も、これを読んでいた瀧澤がキャッチして振り払い、顔面へのドロップキック、コーナーでの串刺しバイシクルキック、火の玉ボムからスレンテン(※監獄固め+羽折固め)と試合を決めに行くが、後藤が必死のカット。ならばと瀧澤はチルト3の体勢に入るが、藤江が振り払ってエルボー連打からトラースキックを発射。瀧澤はこれを回避してビッグブートを見舞い、ミステリーとともにトレイン攻撃を狙っていくが、藤江がミステリーの初撃をかわして顔面へトラースキック、そして後藤が瀧澤の視界外からミサイルキックで吹っ飛ばして逆転。

 藤江は瀧澤の顔面にランニングニーを叩き込み、業界屈指の美しさを誇るムーンサルト・プレスで試合を決めた。

第2試合


 インディープロレス統一を目指すガッツと、インディープロレス界の魔人・佐野直のシングルマッチ。ともに大仁田厚に縁を持ち同じ興行に出場することも多い2人がストリートファイトマッチでガチンコ対決。
 ガッツとの関係は言わずもがなだが、佐野はTORUが高校生であったファン時代から約15年の親交があり、TORUは「思えば佐野さんはただ一人、私の興行全てに出場していただいていることになります。今後もあるとするならばずっと出ていただくと思います。それぐらい自分にとっては重要な存在です」と熱い思いを語っている。
 なお、ストリートファイトマッチにした理由は特に無いとのこと。

 「レフェリーが特に危険とみなした行為以外のあらゆる反則攻撃が認められます!」で締める恒例のルール説明から佐野の入場曲が鳴り響くが、佐野はなぜか普段は本部席で解説を務めているのげを伴ってリングインし、マイクを要求。

佐野「のげちゃん、リングに上ってくれ。皆さん、なんでのげさんが私の横にいるか分かりますか?のげちゃん、今日のあなたの仕事は実況。今日は……干されたんですね?」
のげ「完全に干されました」
佐野「俺は1年近く呼ばれねーし、のげちゃんは今日仕事干されるし」
のげ「仕事干されるしギャラは安いし!」
佐野「ガッツこの野郎!今日は試合で俺たちのアイツへ不満を!」
のげ「真GUTS軍と新GUTS軍という形でやってやろう」
佐野「さっき“はぐれGUTS軍”って言ってなかった?」
のげ「間違えちゃった」
佐野「そういうことだ。血で血を洗う試合を見せてやろう」
のげ「お客さんたちも引くかも知れない」
佐野「もう引いてるから大丈夫だ」

 ガッツが入場し、鬼将軍ポーズを取った瞬間に佐野&のげが奇襲し場外に放り出す。2人が観衆を退けさせてガッツを壁に叩きつけようとするが、ここで石川会長が慌てて飛び出してくると「ダメダメ!ダメダメダメ!壁はダメ!壊れたらいくらすると思ってんだ?!」とマジギレ。

 佐野は「随分と制約の多いストリートファイトマッチだなぁ」とぼやきながらガッツを引き回し、パイプ椅子を手に取ると再び石川会長が飛び出してきて「イスはダメなんだよ!これ5,000円するんだよ!」と佐野にすがりつく。佐野は「早いよ。俺が振りかぶってからだよ」となんらかのミスを指摘し、「今のは見なかったことにしてくれ!これでぇ~ガッツの脳天を、え~と、抜いてやるぅ~!」とゆるい雰囲気でイスを振りかぶると、石川会長が「5,000円なんだから!これ!」と佐野にすがりつき、「2回やったぞ!2回!(笑)」とはしゃぐガッツを佐野がイスでぶん殴る。

 佐野はガッツをリングに放り込むと、前からのローブロー、四つん這いに倒れたガッツの背後からのローブローと金的攻撃を連打。ガッツがたまらずリングアウトして最前列のお客さんに腰を叩いてもらってからリングイン。ガッツが佐野の顔面にナックルを見舞っていくと佐野は吹き飛びながらもアイル・ビー・バックで帰還。しかしスタミナが切れてバック出来なくなると腹いせにガッツを場外に蹴り出して再びイス攻撃。

 佐野は「イスチャンバラだ!」とイスを二脚リングに持ち込み、2人がそれぞれイスを手に取ると、またも石川会長がブチキレながらエプロンに上がり「イスはダメだよ!2つで10000円になっちゃう!」と悲痛な叫び。ガッツがイスを投げ捨てると「ちゃんと置けよォ?!」と石川会長の雷が落ちる。

 その隙に佐野はガッツをナックルでぶん殴り、「のげちゃん、アレを用意してくれ。アレってのは机のことだ」と指示。のげがリングにテーブルを持ち込んでセットすると、佐野が「今から机でパイルドライバーをやるから」とガッツをテーブルに上げると、石川会長が「ダメダメ!ダメだよ!これ10000円するんだから!」とガチギレ。

 佐野は「じゃあストリートファイトマッチなんてやるなよォ?!」と渋々テーブルを片付けると、ガッツは「なんか事故に巻き込まれた気がすんなあ。今日のプロデュースは俺じゃないぞ!」とぼやきながら串刺しラリアットを見舞っていくが、佐野は2発目をブートで止めてスイングDDT。のげと2人で押さえ込むもガッツはロープを掴んでブレイク。


 佐野が「よし!時間も宴もたけなわだ。のげちゃん、この長年の恨みを、そのナイショのパウダーで顔面に叩きつけてやれ!」と指示すると、のげがマ●ドナルドの紙袋に入ったパウダーを握り込んでガッツに投擲しようとするが、寸止めすると佐野に向き直って佐野の顔面に噴射。のげの思わぬ裏切りに混乱する佐野をガッツがラリアットで叩き伏せて3カウントを奪った。

 ガッツと佐野は観衆置き去りの身内ネタで仲良く罵り合い、ガッツはガッツワールド時代からの盟友・のげと握手を交わして全員笑顔で退場していった。

第3試合


 “バトラーツに認められなかった男”矢野啓太として再ブレイクし“パンクラスに認められなかった男”佐藤光留とともにIJタッグ王座を戴冠するなど新生・天龍プロジェクトの中心選手となっている矢野と、バトラーツの澤宗紀に憧れてプロレスラーとなりバトラーツ魂を継承して闘う阿部のシングルマッチ。
 このカードはファンのみならず選手サイドも大いに期待を寄せており、会場にはお忍びで多くの業界関係者が視察に来ていたとのこと。

 ゴングが鳴ると両者ゆっくりとリングを周り、静かに組み合って腕の取り合いへ。阿部がフルネルソンに捕らえてからグラウンドに引き倒すが、矢野が即座に抜け出して首を固める。そのままグラウンドでの首の取り合いとなり、矢野が脇固めからキドクラッチのように押さえ込むも阿部は即座に対応してキックアウト。場外に逃げようとする矢野を無理やりリング中央に引き戻して袈裟固め、脇固めと押さえ込んでいくが矢野が足を伸ばしてブレイク。

 両者一旦距離を取り、リストの取り合いから阿部がヘッドロックに捕らえるも、矢野がアームロックに捕らえて抜け出しながらグラウンドに転がしていくが阿部がヘッドシザースホイップで切り返し、そのままクルックヘッドシザースでじっくりと絞り上げる。矢野がブリッジで抜け出してダブルレッグロックで返し、レッグスプレッド。阿部がブレイクすると再び距離を空ける。

 手4つから阿部がリストを取ると、矢野はローリングで外そうとするも阿部もグラウンドに追随して腕十字へ。矢野が即座にクラッチして対応すると阿部はキーロックに切り替え、矢野の回避運動に合わせて転がりながらじっくりと絞り上げ、再びクルックヘッドシザース。矢野は顔面かきむしりでこれを脱出し、下から蹴り上げてくる阿部の足をキャッチして転がりながら裏足4の字固め。

 阿部がこれをブレイクすると矢野が引き起こしていくが、阿部はぐちゃりと水音の響くヘッドバッドを見舞い、よろけてコーナーに背を預けた矢野にハイキック。倒れ込んだ矢野の足に組み付いてアンクルロック。矢野が片足で立ち上がってロープを目指すと、阿部は素早くバックを取ってジャーマン・スープレックス。起き上がった矢野の顔面に伊良部パンチを叩き込み、澤宗紀直伝のお卍固め。矢野はこれを股抜けで脱出し、コブラツイストからグラウンドコブラに移行すると見せかけてゆりかもめへ捕らえる。阿部へ強引に身体を浴びせてフォールすると矢野が慌ててキックアウト。

 阿部はミドルキックからドロップキックで顔面をぶち抜くが、フォールに入ろうとしたところで矢野が下から足を刈ってうつ伏せに倒し、阿部のバックマウントを取りながら背中をガリガリと引っ掻いていき、阿部の鼻をつまみ上げながらの変形STF。矢野は阿部の鼻をつまみながら顔面にナックルを見舞いドロップキックを発射も、阿部が回避して倒れ込んだ矢野へ上から突き刺すような低空ドロップキック。

 阿部はサッカーボールキックからアキレス腱固めに捕らえると、矢野は顔面かきむしりで外そうとする。阿部も矢野のリングシューズに噛み付いて意地でも離さないという覚悟を見せると矢野は根負けしてロープへ。
 阿部が追撃しようとすると矢野はアームロックに捕らえてグラウンドに組み伏せるが、阿部も股抜けで切り返してバックマウントを取りながらスリーパーホールド。矢野が起き上がると阿部がショルダータックル。矢野は場外へ一時退避。

 矢野はリングに上がると突っ込んできた阿部にネックブリーカーを見舞い飛行機投げからテイオークラッチのように押さえ込み、阿部がキックアウトするとエルボースマッシュで吹き飛ばす。阿部は場外へ転落すると見せかけてアイル・ビー・バックで帰還し、伊良部パンチからウラカン・ラナ。矢野は反転させて逆にエビ固めも阿部がキックアウト。両者熾烈なバックの取り合いを展開し、競り勝った矢野が脇固め。阿部もこれをローリングして抜け出しバックスライドのフェイントからお怨霊クラッチ。矢野がキックアウトすると、阿部は矢野の顔面にビンタ、グーパンチからバズソーキック。阿部が体固めに捕らえた瞬間にフルタイムドローを告げるゴングが鳴った。

 死闘を終えた2人は笑みを浮かべながら顔を近づけて何かをささやきあい、しっかりと握手を交わしてから向き合って座礼しリングを後にした。

第4試合


 2013年8月24日、沖縄に渡って”タイフーン・J・リック”として琉球ドラゴンプロレスリングで活動していたTORUは、初のうちなんちゅレスラーとして誕生したティーダヒートのデビュー戦の相手を務めた。
 TORUはこの試合を「自分にとっても”プロレスラー”として大きな自信をつけた大事な一戦」と振り返っており、特別な存在となったティーダとは沖縄の地で幾度も対戦。2020年2月23日に行われたティーダの琉ドララストマッチでもTORUが相手を務めている。
 そして、ディーダはフリーとなってTiiiDAと名を改めてから初めてTORUのホームリングでシングルマッチを行うこととなった。

 TORUはTiiiDAとのシングルに向け、タイフーン・J・リック”風のマスクをかぶって入場。試合を裁くのはTORUが「レフェリーとしても超一流」と評するドングリー藤江。
 両者しっかり握手を交わしてからゴングが鳴らされると、ロックアップからバックの取り合い、リストの取り合いが展開され、TORUがカニバサニで倒して早速クロスフェイスを狙うもTiiiDAは技が成立する前に素早くロープブレイク。
 両者距離を取り、手4つから熾烈なバックの取り合い、首の取り合いが展開。TiiiDAが足を刈ってロープに飛ぼうとすると、TORUが下から足を掴んで引き倒しグラウンドでのリバースフルネルソンから押さえ込み。TiiiDAがキックアウトするとTORUがショルダータックルもTiiiDAはネックスプリングで跳ね起きて余裕を見せる。
 互いにロープに飛んでルチャ風のスピーディな攻防を展開し、TiiiDAがランニングエルボーでこれを制すとTORUは場外にエスケープしてペースを握らせず。

 TORUがリングに戻ると再び手4つで組み合うと、今度はTiiiDAが組み伏せてTORUの切り返しを封殺しつつアームロックで支配。TORUがアームロックで返そうとするとTiiiDAが足を刈ってダブルレッグロックからリバース・インディアン・デスロックに捕らえながらの変形弓矢固め。これをブレイクしたTORUは執拗なネックロックでTiiiDAを捕縛し顔面へヒザを入れていくが、TORUがグラウンドに持ち込もうとするとTiiiDAが再びアームロック地獄へ引きずり込むが、TORUはローリングして抜け出し、TiiiDAの両腕をクロスさせながらの変形腕固め。TiiiDAはTORUをリング中央に引き込みながら持ち上げ、ターンオーバーして逆片エビ固め。TORUがロープに手を伸ばしてブレイクしようとするとその腕を取っての脇固め。

 TiiiDAがTORUを立たせると、TORUはTiiiDAの腕を引き寄せて払腰。さらに飛行機投げから腕を離さずアームドラッグ、DDTと連撃。TORUがTiiiDAをコーナーに振って串刺し攻撃を狙うとTiiiDAはこれをかわして自爆させるが、TORUはブートで反撃し回転エビ固めから入る十字架固め。TiiiDAのキックアウトに合わせてボーダーシティ・ストレッチに捕らえる。
 TiiiDAはこれをブレイクするとコーナーを背に立ち、突っ込んでくるTORUをいなしながらミサイルキック。串刺しジャンピングエルボーから顔面へトラースキックを叩き込む。

 TiiiDAはTORUをエプロンに出すと、観衆を退避させてエプロンでのカナディアンデストロイヤーを狙っていくが、TORUが必死に堪えてエプロンへのDガイストを狙う。TiiiDAは背面着地してジャンピングハイキックを叩き込み、奈落式アサイDDTを敢行。TORUが場外カウント19のギリギリでリングに戻ると、TiiiDAはドリル・ア・ホール・パイルドライバーからスワントーンボムを発射も、TORUがこれを回避。

 TORUは自爆したTiiiDAをDガイストで突き刺し、再びボーダーシティ・ストレッチ。長時間捕まりつつなんとかブレイクし、ロープに掴まりながら立ち上がろうとするTiiiDAだったが、TORUが背後から串刺しシャイニング・ウィザード。さらに垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、振り払ったTiiiDAがRKOを叩き込むとダブルダウン。
 いち早く起き上がったTiiiDAはTORUの顔面にトランスレイヴを叩き込み、ダイビングダブルフットスタンプを発射。TORUが回避するとTiiiDAはしっかり着地し、再びコーナー上からダイビングダブルフットスタンプを発射も、TORUが地対空ドロップキックで撃ち落とすという離れ業を見せる。

 垂直落下式ブレーンバスターを狙うTORUに対し、TiiiDAは背面着地しての後方回転エビ固め、キックアウトしたTORUの起き上がり際にジャンピングニーを叩き込んでロープに飛ぶが、TORUは顔面への強烈なドロップキックでカウンター。


 雄叫びを上げて立ち上がったTiiiDAは再びRKOを発射も、TORUがこれをキャッチしてフジヤマドラゴン。そのままクラッチを切らずに持ち上げ、垂直落下式ブレーンバスターで突き刺して死闘に終止符を打った。

TORU「楽しかったです、ホント!ありがとうございました!今日はプロデュース興行をさせていただいて、自主興行じゃなくてプロデュース興行ということで、変な過度なプレッシャーもなく、今日1日本当に楽しかったです。まだお昼の2時間ですけど、今日1日最高に楽しかった!僕、13周年記念試合ってことで今日興行やらせてもらいましたけど、13年プロレスやってて、今が!今が!今が一番ホンマに楽しいです!こうやってTiiiDAみたいに僕のこと慕ってくれて、こんなに想い込めて闘ってくれて……最初硬かったねえ、動き。心配したよ(笑)」
TiiiDA「ホントですか」
TORU「硬かった硬かった。心配したけど、こうやって慕ってくれる後輩がいることも嬉しいとか、ありがたいとか、それもあるんですけど、本当に楽しい!ありがとう、TiiiDA!ホンマにありがとう!もしあれば、どうぞ(※TiiiDAにマイクを渡す)」
TiiiDA「本当に……厳しい……本当に、何年経っても、どんな経験を経ても、TORUさんの前じゃ硬くなるな。マジで程よい緊張感のある、他にはいない先輩です。これから、15周年、20周年、ワガママ言わせてもらえば、僕より先に辞めないでください。13周年、マジで相手に選んでいただいてありがとうございました!」
TORU「マイクも硬いねえ(笑)どうした(笑)そんなんじゃなかったよね?」
TiiiDA「控室で言ってください、それ(笑)」
TORU「嬉しいよ。そんな思ってもらえて。まあ、15周年、20周年、続けられるかわかんないけど続けるつもりだから。続けるつもりだから、もちろん。続けられるかは分からない。何があるかは分からない業界なんで分かりませんけどもね、お互い年食ってもまた楽しく試合できるときもあれば、厳しい立場で試合することもあるかも知れないけど、この絆は永遠やから。今日はホンマにありがとう!!」
(※2人がしっかりと握手)
TORU「というわけで、TTT、私の13周年興行にご来場いただいて誠にありがとうございました!そして配信をご覧の皆さんも誠にありがとうございました!ホントに、もっともっとこの団体を大きくしていきたいので、僕も全力でこの団体のためにレスリングを続けていきます。今年は半端な数字で周年をやらせてもらいましたけど、再来年は15周年ということで……口に出したらやらざるを得なくなるんで、東京と大阪で周年興行をもっと大きい規模でやりたいと思いますんで!(※TiiiDAへ)楽しみにしててね?出てね?2年先のオファーします!ということで、僕の周年ももちろん大事ですけど、団体も大事なんで、今後のTTTにもご注目ください!今日はホントにありがとうございました!」

 ここで石川会長によってTORUの13周年記念パネルが手渡され、出場選手たちがリングに上って記念撮影。TORUの13周年記念大会は大団円の内に終わった。

<大会後コメント>

TORU&TiiiDA&佐野直
――13周年記念大会を終えて今のお気持ちはいかがでしょうか
TORU「2008年にデビューして、13年。本当に、どインディーから始まって、大阪から地東京に出てきて、本当に色んなことがあって、色んな尊敬する先輩、一緒にやってきた同期・仲間、そして後を追うように出てきた後輩とかいますけど、その中で本当に3本の指に入るくらい特別な後輩がTiiiDAなので。ちょうど僕がプロレスラーとして悩んで、模索してる中、TiiiDAのデビュー戦の相手して、それが自信がついたキッカケになったんです。TiiiDAのデビュー戦の相手をしたのは本当に偶然だったんですけど。そのあと、要所要所で会って、本当に慕ってくれるのも分かるし、気持ちも心の底から伝わるし、だからこそやっぱり『TiiiDAにだけは負けたくないし負けられない』って。思いますね。同じことを僕が尊敬する先輩に言われたんです。そのときは僕が追いかける側だったんでそこまで言葉の真意は分からなかったですけど、今はホンマに思いますし、負けるわけには行かないし、その上で本当に心の底から楽しめるプロレスが出来る相手だなっていうのは今日改めて実感しました」

――入場時に被っていたマスクもTiiiDA選手への想いからでしょうか
TORU「まあ、そうですね。沖縄で彼のデビュー戦を闘ったときは、僕はタイフーン・J・リックというマスクマンで。たった半年しかやってないマスクマンなんですけど、本当に転機になった半年だったんで、そのときのマスクをモチーフにして。割とね、TiiiDAと闘うときはマスク被って入場してるんですけど、今回はリックのマスクというよりはリックのカラーのマスクで出ました」

――TORU選手の想いを受けて、TiiiDA選手のお気持ちは
TiiiDA「リング上でもおっしゃられてましたけど、毎試合僕、硬くなっちゃって……。『そんなに緊張せんでええよ』っていつも言われるんですけど、やっぱり、僕のデビュー戦をしていただいて、僕の始まりがTORUさんだったんで、闘うたんびに、勝手にチェックポイントだなって思ってて、『今までの試合の確認をしてもらう』って思ってて、それがまあ硬くなる要因だってのは自分でも分かってるんですけど、やっぱりTORUさんが見えない部分で僕が経験してきたものを見せられるのが30分(という制限時間)っていうので固くなっちゃうんですけど、本当にこちらこそ楽しんで試合をするということを身を以て教わる試合にいつもなりますし、僕の最初の試合の相手、前所属団体を退団するときの最後の相手にTORUさんを指名させていただいたり、途中途中で評価をしていただいたいなっていうのは今後も変わらないので、また機会があればというか、自分でカード決められる機会があればまた絶対TORUさんを指名させていただきたいですし、TORUさんの目に留まるような活躍をしてまた相手をしていただきたいというのが本心です。それまでに今日言われたことを克服して、また強くなって、『なかなかのモンやな』って言わせる試合を目指します」

――今回のシングルは何度目でしょうか
TiiiDA「5度目ですね」

――では、6度目にはもっと成長した姿を見せたいと
TiiiDA「じゃないと、ダメです!……と、思います」

――TORU選手、今回は大会プロデューサーとして全試合をマッチメイクしたと思うのですが、第1試合のTORU選手の過去と現在が交わるかのような試合を見てどう思われましたか
TORU「TiiiDAもそうなんですけど、TiiiDAのデビュー戦の相手が僕、第1試合に出た支援の後藤哲也も僕がデビュー戦の相手をして。で、ドングリー藤江さんは僕のデビュー戦の相手。やっぱり、僕の“TORU史”を語る上で外せない人ばっかりなんで、デビュー戦の相手をしてもらった人はもちろん1人しかいないわけで。僕がデビュー戦をした人っていうのは3人しかいないわけで。――まあ、もう1人紫焔の榎並選手(トモ榎並)ってのがいるんですけど、ホントは出てもらいたかったですよ?――で、なにを見てもらいたいかっていうと、僕のルーツを出てもらいたいっていうので出てもらったし、それだけじゃなくて面白い試合をしてくれる。プロデュース興行ですから、人の試合にも僕の色は随所に入れたつもりです」

――第2試合、第3試合はご覧になられていましたか?
TORU「見てました!僕が見たいがために組んだカードですからね、全部!(笑)」


――第2試合はおもちゃ箱をひっくり返したような試合となりましたが……
TORU「おもちゃ箱というか、ゴミ箱をひっくり返したような試合でしたね」
(※ここでコメントを遠巻きに聞いていた佐野直が乱入)
佐野「オイ。マジでゾっとする話があって、ギャラとチケットバックを探してたの。どこにもないの。試合中履いてたジーパンに入ってて。めっちゃゾっとした。試合中落ちたかも知れないぞ」
TORU「それあなただけがゾっとした話でしょ(笑)」
佐野「ないわ!と思ってたらコスチュームのポケットの入ってたの!」
TORU「ギャラとチケットバックを手に闘ってたわけですか(笑)」
佐野「無意識のうちに入れたんだろうなあ?それで試合しててビックリしたよ」
TORU「ストリートファイトマッチですからね(笑)」
佐野「ホントだよ!じゃ、帰るね。ありがとうございました~」
(※佐野が去っていく)
TORU「……こういうのが大好きなんですよ(笑)楽しくて好きで、だから出てもらったんです。佐野さんはスゴいですよ。僕、3回自主興行やってて、今回のプロデュース興行も、唯一皆勤賞!佐野直だけですからね!なんなら、僕ですら1回目欠場してますからね(笑)僕より出てる、佐野直!佐野さんももちろん僕の歴史に影響を与えてるんでね、いい意味でも、悪い意味でも。また出てくれて嬉しかったです」

――第3試合はいかがでしたか
TORU「第3試合は、僕が純粋にプロレスファンとして一番見たいカード。矢野さんがIJタッグチャンピオンになって、巷では『再ブレイクか』って言われてますけど、僕は別に『再ブレイクか』って言われて無くてもこのカードは組むつもりでしたからね。でも必然的に、矢野さんがガッて来てるのと重なってスゴい注目カードになって。なんか、ここだけの話、業界の人がこっそり何人も見に来てたんですよ、『この試合が見たい!』って連絡が来て。そんだけ注目度が高くて、もちろんそれにふさわしい試合をしてくれたし……贅沢ですよね。プロデューサー冥利に尽きるというか。いつまでも見たい試合でしたし、その分俺らもプレッシャーでした」
TiiiDA「ホントですよ……」
TORU「そんな試合が組まれちゃったんですよ。まあ僕が組んだんですけど。でも、お客さんに楽しんでもらうのが第一なんで。お客さんも楽しかったし、僕も楽しかったしで、それでよければ万々歳でござい。矢野さんに感謝ですね、阿部くんにも。やってくれると思ってました」

――14年目に入っていくわけですが、今後の抱負について
TORU「東京に出て2年になりますけど、怪我とか新型コロナとかもあって、色々なんかね、僕個人を俯瞰で見て、『掴みかけたなぁ』ってときは何回かあったんですよ。掴み駆けてるときが何回かあったんですけど、怪我とかコロナとか、ただ単に自分の実力不足とかあって、掴みきれないまま2年経っちゃって。でも、今『ここだな!』ってメッチャ思うんですよ。14年目に入るにあたって、今僕の中で『ここ外せへんな』ってとこ来てるんで。それはなにかって口で言うのは難しいんですけど、『ここだな!』っていうのは思ってるんで、この2021年の今から2022年にかけてが勝負だなと思ってるんで。ここで何も残せんかったら大阪帰らなアカンなって思うくらいの気持ちで勝負をかけています。競馬で言ったら、第4コーナー曲がって直線。(※TiiiDAが深くうなずく)ムチ入れなアカンなって感じですね。ホントに15周年の頃にはドカーンと行ってますよ」

――最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします
TORU「皆さんのおかげでTORUは13周年を迎えることが出来ました!14年目、15年目……いつまでやるか、やれるか分かりませんけども、僕は僕なりのレスリングを追究してやっていきますので、これからもTORUを、TTTを、そしてTiiiDAのこともよろしくお願いします!」
TiiiDA「お願いします!」

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