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試合結果 3/12 新木場1stRING『INNOVATION2』

『INNOVATION2』
観衆:178人

▼第1試合「新木場闘会始」(30分1本勝負)
○マスクドミステリー
8分15秒 チョークスラム→片エビ固め
●リル・クラーケン(BASARA)

▼第2試合「SURVIVAL TAG WAR」(30分1本勝負)
○ツトム・オースギ(フリー)/風戸大智(BASARA)
11分51秒 ツキノイシ→片エビ固め
黒田哲広(フリー)/●仲川翔大(J STAGE)

▼第3試合「渡鳥連合vsいつも振られる男たち」(30分1本勝負)
[渡鳥連合]○藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)/塚本拓海(BASARA)
12分42秒 メロンティー→片エビ固め
竹田光珠(666)/●ガーリン・シュー・ペローズB(後藤恵介)(フリー)

▼セミファイナル「GWC認定6人タッグ選手権試合」(60分1本勝負)
【王者組/路地裏の少年たち】TORU/瀧澤晃頼/●後藤哲也(紫焔)
16分52秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド
【挑戦者組】政岡純(フリー)/○木下亨平(ダブ)/青木魔太郎(ダブ)
※第29代王者組が初防衛に失敗。政岡&木下&魔太郎が新王者となる。

▼メインイベント「TTT認定インディー統一無差別級選手権試合」(60分1本勝負)
【王者/真GUTS軍】○ガッツ石島
20分33秒 旋回式フェイスバスター→片エビ固め
【挑戦者】●バナナ千賀(フリー)
※第2代王者が2度目の防衛に成功。

第1試合


 今大会のオープニングマッチは、ミステリーとクラーケンの初シングル。
なお、この試合とは一切関係のない情報として、2020年12月のTTT新木場大会ではミステリーvs薄井鉄央のシングルマッチが予定されていたが、薄井の欠場によって流れてしまったという過去がある。

 両者しっかり握手を交わしてからゴングが鳴るが、クラーケンは正面から組み合おうとせずのらりくらりとかわし、場外にエスケープしてミステリーを挑発。逃すまいとミステリーが追っていきリング内でリストロックやヘッドロックで絞り上げるが、クラーケンは抜け出してロープに飛びドロップキック。場外へエスケープしたミステリーへプランチャ式ダブルチョップで追撃し、場外鉄柵に腕を打ち付けたり、ロープに絡めてアームロックに捕らえたり、ヒジへのニードロップを連打したりと腕への一点集中攻撃でミステリーのチョークスラムを封じにかかる。


 ミステリーはクラーケンのアームロックを顔面かきむしりで外し、ロープに飛んだクラーケンをパワースラムで迎撃。さらに串刺しバックエルボー連打からブレーンバスター、腹太鼓を鳴らしながらボディプレスで圧殺。さらにチョークスラムを狙うがクラーケンはロープまで後ずさってブレイクさせ、ミステリーが離れた瞬間にランニングエルボー。さらにロープワークでミステリーを翻弄してライオンサルトを浴びせ、投げようと組み付いていくがミステリーがこらえてダブルアーム・スープレックス。

 さらにチョークスラムを狙うが、クラーケンは持ち上げられた反動を使って側頭部へジャンピングニーを叩き込み、コーナーに振って串刺しジャンピングニーを発射も、これをかわしたミステリーがクラーケンの振り向きざまに組み付いてチョークスラムで叩きつけ、3カウントを奪った。

第2試合


 TTTとなってからは初参戦の風戸は、アジアン・カンフー・レボリューションでの姿の登場となりノリノリで入場するも、あまりにも温かく迎えてくれた観衆に対し逆に恐縮。

 風戸と黒田でゴングが鳴ると、堅実なグラウンドレスリングを展開していくものの、リストロックを切り返そうとした風戸が延々とネックスプリングで跳ね続けたため黒田は困惑しながらレッグロックへ。風戸は腕固めで切り返すも黒田はブレイクして仲川にタッチ。風戸はネックスプリングから三点倒立の後に功夫を練ってからオースギにタッチ。
 オースギと仲川の対面となり、スピーディなバックの取り合いから足関節の取り合いとなりクリーンブレイク。手4つからリストロックに捕らえたオースギが風戸にタッチすると、元気いっぱいに飛び出してきた風戸とのマッチアップを嫌がった仲川が黒田にタッチを求めるが黒田もマッチアップを嫌がったためタッチを拒否。
 風戸はアジアの神秘を感じるトリッキーな動きで仲川を翻弄し、腕取りフライング・メイヤーからアームロックを狙うが、仲川が逆にハンマーロック。風戸は強引に自軍コーナーまで押し込んでオースギにタッチ。
 オースギと仲川はヘッドロックの奪い合いを展開し、これを制した仲川がショルダータックル。さらにオースギのリープフロッグをかいくぐって低空ドロップキックを決め、両者タッチ。

 風戸は貼身靠打なカンフー・ダゲキを見せていくが、黒田は意に介さずヘッドロックからショルダータックル。あまりの威力に風戸は頭からマットに突き刺さってしまい、犬神家状態に。観衆の拍手を受けて風戸がネックスプリングで首を引っこ抜くも、そのままネックスプリングで跳ね回った末にロープにぶつかって再び頭からマットに突き刺さり悶絶。リアクションに困った黒田はコーナーポストを使った哲っちゃん足殺しを敢行し、ロープに足を絡めたニーロックからバックエルボーで倒し、冬木スペシャルに捕らえるもオースギが慌ててカット。2人で黒田をロープに振っていくが黒田はダブルラリアットでなぎ倒し仲川にタッチ。

 風戸は豹拳で仲川を打ち据えていくが、仲川はエルボーで反撃し旋風脚からシャイニング・ウィザード、ミサイルキックと連撃。さらにコーナーに振っていくと風戸は三角飛びで反転して着地を狙ったものと思われる動きに失敗し頭からマットに突き刺さる。
 仲川はもはやリアクションも取らず追撃を狙うが、風戸はチンクラッシャーから穿心腿を発射も、仲川にキャッチされると転身脚で切り返してオースギにタッチ。

 オースギはランニングエルボーを連打し、ヒップトスから跳ね起きてコーナーに上がりダイビングバックエルボー。体固めに入ったオースギを踏み台に、風戸が黒田へ騰空飛脚。オースギが踏み台にされたことに不平を述べるも風戸は勢いで押し切ってダブル攻撃に持ち込み、仲川をコーナーに振ってから2人で交互にパイルドライバーの形で持ち上げながら尺取虫のように進んでいくが、途中でオースギが力尽きて風戸をツームストンパイルドライバーで突き刺してしまう。仲川が無慈悲なトラースキックから黒田とのダブルバックエルボー、黒田の哲っちゃんバスターから仲川のサッカーボールキック。さらに仲川がスワントーンボムを発射も、オースギはこれを回避して十字架固めに捕らえ、キックアウトした仲川が放った旋風脚をかわしてランニングニー。最後はツキノイシで突き刺して3カウントを奪った。

第3試合


 タッグ結成を求めるとなぜかすべての人間に断られ続ける光珠と、渡鳥連合への加入およびタッグ結成および王座挑戦のすべてを断られ続けるガービーが初タッグ。ようやくパートナーが出来て喜色満面の光珠に対し、ガービーは乗り気でない様子でリングを降り、監修に向けて自らのTシャツ販売を宣伝。

 双纏手で構える秀旺に対して光珠は両拳を前に突き出しながらローキックで牽制していく格闘プロレス風の攻防から秀旺がグラウンドに引き込むも光珠が反転してマウントを取る。秀旺は下から光珠の足首を取ろうとするが、光珠も上から押さえ込んで両方を付け、秀旺がキックアウトすると両者クリーンブレイクしタッチへ。

 光珠は友情を示すためかガービーTシャツを着て声援を送るもガービーは無視。面倒事を起こす人間を嫌うスタンスである渡鳥連合の塚本はガービーとの絡みを嫌がるが、ガービーは首を絞めながら「1!2!3!4!」と自ら反則カウントを叫びながら手を離す。そして「ボディーーーーッ!スラーーーム!」と叫んでボディスラムを狙うが、持ち上げた瞬間崩れて塚本が上から潰す形になり、ガービーはカウント2でキックアウトし光珠にタッチ。

 塚本が範馬勇次郎的な構えを見せると、光珠はサイドチェスト風のポーズで対抗。すると塚本は光珠へさらなるパンプアップを要求し、光珠がプッシュアップを開始。ガービーも真似してエプロンでプッシュアップを始めるがすぐに潰れてしまう。
 手4つで組み合って腕力勝負も、塚本が押し勝ってマウントを取る。光珠が股抜けで起き上がって腕を取るが、塚本が下からアンクルロックに捕らえ、光珠が慌ててロープブレイク。再び手4つでの腕力勝負からエルボー合戦へと発展し塚本が打ち勝っていくが光珠がフライングフォアアームで迎え撃ち、ショットガンドロップキックからコーナー上からの飛びつき式DDT。さらにジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、塚本が力任せの腰投げで切り返し、ブレーンバスターホイップ。さらに引き起こそうとするが、光珠がチンクラッシャーからショルダータックルでやり返しガービーにタッチ。

 ガービーは「ボディーーーーッ!スラーーーム!」と叫んで今度はボディスラムに成功。さらに串刺しボディスプラッシュを狙うが塚本がかわして力任せの腰投げでふっとばし、秀旺にタッチ。

 秀旺とガービーはチョップの打ち合いを展開し、打ち勝った秀旺がロープに飛ぶと場外から光珠が足を引く。そして2人でダブル攻撃を狙うかと思いきや、ガービーはボディスラムを狙う光珠を「行け!光珠!」と応援するだけ。光珠が「無理だわ」と諦めるとガービーが秀旺をボディスラムで叩きつけ、ついでに光珠もボディスラムで秀旺へ叩きつけた上でボディプレス。

 光珠は怒るのかと思いきや、「行けるよ!」と連携が決まったことに笑顔。2人でサンドイッチラリアットを狙うが、場外から塚本が光珠の足を引き、秀旺がガービーにサイドバスター。さらに100%メロ~ンジュースを狙うが光珠がトラースキックでカット。
 ガービーは秀旺&塚本にダブルブレーンバスターを狙うが、あっさり2人にブレーンバスターで投げ返されてしまい、秀旺のラリアットをラリアットで迎撃する粘りを見せるものの、秀旺のメロンティー(※ジャンピングDDT)で3カウントが入った。

秀旺「どーもこんばんは!僕たちが渡鳥連合です。今日はね、いろんな混沌としたこの時代の中で、共産主義ってなんだろうかと、そういうところから話をしていきたいんですけど、時間いいですか?やっぱり、仕組まれた社会主義・共産主義っていうものが出来て行……」

(※ガービーがマイクを奪い取る)

ガービー「おい藤原秀旺!ゴチャゴチャうっせーんだよ。何回やってんだよ俺ら。いい加減にそろそろ俺を渡鳥連合への加入を認めろよ!」

(※光珠がマイクを奪い取る)

光珠「ガービー!今日は楽しかったな!やっぱ、いいタッグじゃん。またこのリングで一緒に俺と組もうぜ!」
ガービー「光珠!……ごめんなさい!」

光珠「なんでッ?!なァ~んでだ?!なんでだよォ?!なんで?!……(※ふと秀旺に目をやり、そのままじっと見つめる)」
秀旺「すみません、ホント関わりたくないんで……」

光珠「なんでッ?!なァ~んで?!なァ~んでだ?!なんでなんだよォ?!誰か!なんで……」

第4試合


 前回大会のTORU&後藤vs政岡&木下のタッグマッチで木下が後藤から3カウントを奪ったことで、REAL HIPSTARの2人が“路地裏の少年たち”が持つGWC6人タッグ王座へと挑戦表明。木下はもう1人の人選について「みなさんがあっと驚く方を用意する」と宣言していたが、その正体は青木魔太郎。6人中5人が関西人の6人タッグ王座が実現した。

 挑戦者組は試合前に握手を求めるが、魔太郎の不気味な風貌を怖がった王者組は握手を拒否。
 
 瀧澤と木下でゴングが鳴ると、リストの取り合いからヘッドロックの奪い合い、瀧澤がいきなりRKOを狙うとこれをキャッチした木下がそのままジャーマンに行こうとし、瀧澤が暴れて脱出してクリーンブレイク。両者タッチ。

 TORUと魔太郎の対面となり、TORUは魔太郎を多少怖がりつつもヘッドロックからショルダータックル。しかし魔太郎がゾンビのようにムクリと起き上がる姿を見て思わず後ずさる。TORUがエルボーを連打していくと魔太郎はバタリと倒れ込むが、TORUは恐る恐るといった様子で引き起こしに行く。魔太郎はガバリと起き上がって下からアームドラッグ。さらにTORUの股の間をスライディングで抜けて背後に立つと、振り向いたTORUがビックリして尻もち。TORUはサミングを見舞うも魔太郎は怯まずフランケンシュタイナーで放り捨て、両者タッチ。

 政岡と後藤の対面となると両者ショルダータックルでぶつかり合い、政岡がスピードで翻弄しながらアームドラッグも、後藤は串刺し攻撃をブートで止めてフランケンシュタイナー。さらにTORU&後藤が政岡をダブルのカニバサミで倒し、カットに来た木下をダブルチョップで倒して2人まとめて転がし、後藤も交えて3人でトリプルドロップキック。路地裏の少年たちは喜びのハイタッチを交わしていくが、後藤の背後に魔太郎がヌラリと立つとTORU&瀧澤は怖がって退散。「後藤、後ろ後ろ!」と声が飛び、後藤が振り返ると魔太郎の顔がどアップ。魔太郎は驚いて怯んだ後藤にガットショットを見舞ってスライディングキック。政岡にタッチ。

 政岡は木下とともにダブルレッグスプレッドから後藤の指へのフットスタンプ、指と指の間をロープにこすりつける攻撃から魔太郎にタッチ。
 魔太郎は無言で倒れ伏す後藤を見下ろすが、後藤は恐怖を振り払ってとても良い音が響くチョップを連打。痛覚はある様子の魔太郎はサミングを見舞って政岡にタッチ。

 政岡は後藤をロープに倒して木下とともにサンドイッチドロップキック。さらに2人で魔太郎を肩車して後藤の首をロックさせ、2人で魔太郎をショルダースルーで放り捨てて魔太郎がDDTの形で突き刺す複雑な合体攻撃。さらに政岡がコーナーに振っていくが、後藤がカウンターのミサイルキックを見舞ってTORUにタッチ。

 TORUは政岡にランニングエルボーを連打してフロントスープレックス。木下&魔太郎がカットに来るが、TORUが2人の攻撃を誤爆させ、瀧澤がTORUをカタパルト代わりに飛んでいく連携ミサイルキックを叩き込む。さらに瀧澤のカニバサミ→TORUのフットスタンプ→瀧澤のローリングクラッチ→TORUのスライディングキック→瀧澤のプランチャという流れるような連携攻撃が続き、TORUが肩車式フェイスバスターからDガイストを狙う。政岡がこれを着地して距離を取るとTORUがコーナーに上るが、政岡は足払いでTORUをリング内に叩き落とし魔太郎にタッチ。

 魔太郎がTORUにダイビングクロスボディを見舞うと吹っ飛んだTORUが瀧澤にタッチ。
 瀧澤が魔太郎にダイビングクロスボディからドロップキック、バイシクルキックと連撃。さらに瀧澤は魔太郎の延髄斬りをかわしてバイシクルキックを発射も、魔太郎がスライディングでかわして喉輪。そのままコーナーに押し込み、不知火式DDT。両者タッチ。

 後藤と木下の対面となると、両者エルボーの打ち合いとなり、後藤がランニングエルボーで制してブレーンバスター。さらにロープに飛ぶが、木下がリープフロッグでかわし、頭を低くして走る後藤を政岡がキャッチしてDDT。2人での串刺しエルボーから、木下のバッククラッカー+政岡のダイビングフットスタンプの合体技。

 ここにTORUが入ってきて2人をチョップ+エルボーでなぎ倒し、木下をコーナーに振って3人同時の延髄斬り。そのままコーナーで瀧澤の串刺し低空ドロップキック→TORUの串刺し低空ドロップキック→後藤のブロンコバスターが決まり、TORUのスタナー+瀧澤のバイシクルキックの合体攻撃。さらに後藤がミサイルキックからみちのくドライバーIIも、政岡がカットしてトラースキック。瀧澤が政岡をRKOで撃退すると、魔太郎がスプリングボード式ダブルパックエルボー。

 後藤は木下のジャーマンをサムソンクラッチで切り返し、ラ・マヒストラルもカウント2。ロープに飛ぶと木下がカウンターのドロップキックで打ち抜くが、後藤も巻き投げ固めで切り返す。これは政岡がトラースキックでカットし、魔太郎がスワントーンボムで追撃し場外のTORU&瀧澤へノータッチ・トペ・コンヒーロ。援軍を絶たれた後藤を木下がジャーマン・スープレックス・ホールドで叩きつけてカウント3を奪った。

 ここで突如渡鳥連合が場外に現れ、瀧澤に手錠をかけた上でメロン記念日のシャツをかぶせて拉致。

 呆気にとられる場内だったが、新王者組は3人でベルトをカチンと合わせて勝利を喜び合い、嬉しそうに退場していった。

第5試合


 ガッツと千賀は2004年にデビューした同期であり、公私ともに深い親交のある盟友。昨年6月には同じく同期であるツトム・オースギも加えた3人でGWC6人タッグ王座を戴冠するなどリング上でもその絆を見せつけてきた。
 そして、先月のTTT新木場大会にて、ガッツは黒田哲広と組んでオースギ&千賀が持つTTT認定インディー統一タッグ王座へと挑戦。この試合は千賀が黄龍でガッツから3カウントを奪って防衛に成功し、その直後にガッツが持つシングル王座・TTT認定無差別級王座へと挑戦を表明した。

 千賀はオースギとのタッグ“Speed of Sounds”で数々のタッグ王座を戴冠してきた強者として知られているが、意外にもシングル王座の戴冠歴は無い。千賀はサムライTVの美人アナウンサーとして知られる三田佐代子氏に「今年中にシングル王座を巻く」と約束しており、不退転の決意を以て挑む一戦となった。

 本部席で三田アナが見守る中、闘志をみなぎらせる千賀はガッツとの握手を拒否。
 ゴングが鳴ると、千賀は掌底で牽制してガッツを近づかせず、低空タックルで足を取りに行くがガッツは「倒れねえよ?」と余裕の笑み。ならばと千賀はガッツの土俵であるショルダータックルでパワー勝負を挑むがガッツは倒れず。千賀はサミングで怯ませて場外に蹴り出し、鉄柱に頭から叩きつけた上でフロントネックロック。

 ガッツが首を抜いて体格差を活かしたグラウンド戦に持ち込もうとするが、千賀は的確な低空ドロップキックでヒザを撃ち抜いていく。ガッツは鬼神ナックル連打で応戦し、「立てコラ!」と一喝するが、千賀の答えはヒザへの低空ドロップキック。さらにアキレス腱固め、ヒザへの低空ドロップキックと執拗にヒザへの集中攻撃を展開していくが、ロープに飛んだところでガッツのバックエルボーがカウンターで突き刺さる。


 ガッツはボディスラムからグラウンドで体重をかけながらのスリーパーホールド。千賀がロープブレイクし、起き上がりざまの低空タックルでヒザに体当たり。すぐにコーナーへと駆け上るが、ガッツがムクリと起き上がってデッドリードライブでリング中央まで放り捨て、WARスペシャル。
 ガッツはコーナーへ降って串刺しラリアットを狙うが、千賀がミサイルキックで迎撃し、ガッツのゴーストバスターを背面着地しながら放つテクニカルなリバースDDT。さらにシュガースポットで足首をひねり上げ、前転からの延髄斬りを狙うがガッツがキャッチしてパワースラム。ガッツは続けてデーモンボムを狙うが、千賀がショルダースルーで切り返し、場外へ逃れたガッツへトペ・コンヒーロ。さらにダイビングクロスボディからシュガースポットを狙うがガッツは必死のロープブレイク。

 千賀は再び前転からの延髄斬りを狙い、ガッツも再びパワースラムで切り返そうとするが、千賀はこれをDDTで切り返す機転を見せる。コーナーに上ってカンクーントルネードを狙う千賀に対し、ガッツは雪崩式バックドロップを狙うが、千賀は旋回してダイビングクロスボディで切り返す。

 ダメージの深い両者はエルボーで打ち合っていくが、ガッツが上から打ち下ろす強烈なエルボーを連打。ならばと千賀はヒザへの低空ドロップキックを見舞い、膝立ちになったガッツに上からエルボーを打ち下ろしていくなど一歩も引かず。ガッツはナックルで、千賀はエルボーで打ち合っていき、両者額を突き合わせて睨み合う。

 ガッツは千賀のトラースキックをキャッチして鬼神ナックルを叩き込み、フライングニールキック。さらにゴーストバスターを狙うが、千賀が背面着地し、倒れ込んだガッツの側頭部にトラースキックを連打。さらに前転からの延髄斬りからカンクーントルネードを発射も、ガッツが回避したため自爆。ガッツは起き上がりにラリアットを狙うが、千賀がバックを取ってスクールボーイ。さらに顎先を撃ち抜くトラースキックからロープに飛ぶが、ガッツがカウンターのパワースラム。さらにデーモンボムを狙うが、千賀が着地して黄龍で切り返す。先月はこれで3カウントが入ったが、今回は決着ならず。

 ガッツは千賀をひっつかんで起き上がり、ヘッドバッド連打からゴーストバスター。これを返されると伝家の宝刀・フェイスバスターで叩きつけるもまさかのカウント2。ラリアットを狙うガッツを千賀が再び黄龍で丸め込むが、ガッツはこれをキックアウトしてラリアットを叩き込み、最後は奥の手の旋回式フェイスバスターでカウント3。

 ガッツが最後に旋回式フェイスバスターを使ったのは、2019年12月のデビュー15周年大会で行ったTORUとのCCWカナディアンヘビー級王座戦。この大会はTTT旗揚げが宣言された大会でもある。そして、その前に使ったのは、2018年4月のガッツワールド解散興行。
ガッツの歴史の中で大きな節目にしか出さない奥の手を繰り出したことは、盟友・バナナ千賀への熱い思いを感じさせる。

ガッツ「千ちゃん、ありがとう!デビューして17年経ってこのタイトルマッチが出来て……(※秀旺が手錠で拘束された瀧澤を連れてリングイン)いいとこなんだけど今ァ?!」

秀旺「どーもこんばんは!ガッツ石島、小汚いツラ。お前勝ったのか今日」
ガッツ「見たら分かるだろお前!」
秀旺「勝ったんですか?」
ガッツ「勝ったんだよ!」
秀旺「コイツを人質に取ってんだよ」
ガッツ「見れば分かるよ!みんな知ってるよォ?!」
秀旺「これを担保に、晃頼の人権を担保に、そのベルト……」
ガッツ「やってやろうじゃねえかお前!」
秀旺「コイツが挑戦してやる!次回、4月大会。瀧澤晃頼、そのベルトに挑戦してやる!」

(※秀旺が瀧澤をリングに残して去る)

ガッツ「お前はそれでいいのか?!やんのかお前は!」
瀧澤「やっ、やってやるよぉ~!」
ガッツ「……ちょっと、やんのかやんねーのかお客さんに伝わってないから」
瀧澤「ガッツ石島ァ!お前のベルト、ひっぺがしてやるぅ!」
ガッツ「お前なあ、いきなり呼び捨ては良くないと思うぞ。『ガッツさん、挑戦させてください』だろぉ?俺が気分よく締めようとしたところでガタガタ言いやがってこの野郎……!4月16日、お前とタイトルマッチやってやろうじゃねえか」
瀧澤「やるよォ!」
ガッツ「気分がいいからやってやるよこの野郎!4月16日、首洗って待っとけこの野郎!さっさと手錠外してこいこの野郎!」

(※瀧澤がリングから去る)

ガッツ「……えー、皆さん。千ちゃんと熱い試合をして、いい気分に浸ってたら訳わかんないの来ましたよ。でも、チャンピオンなんで挑んでくるやつ全員やっつけますんで、4月16日、瀧澤晃頼とのタイトルマッチ、見てください!今日はこの不安定な世の中でもあるにも関わらず、これだけのお客さんが新木場に来てくれました。本当に嬉しく思います!ありがとうございます!我々TTTは、これからもコツコツと頑張っていきますんで、4月16日も予定が大丈夫でしたら見に来てください!よろしくお願いします!6月19日に新宿FACEも決まっていますので、そこに向けてみんなで頑張っていきたいと思います。それでは皆さん、ありがとうございました!」

<試合後コメント>

ガッツ石島
――防衛を果たした今のお気持ちは
「非常に気分がいい!本当に!我々の世代がね、キャリア17年あって、俺らがトップでやっていかないきゃいけない時代だと思ってるから。そのトップの名に恥じない試合ができたと今日は思います」

――フィニッシュの旋回式フェイスバスターはいつぶりに出した技でしょう
「TTT旗揚げ前、真GUTS軍最終興行、TORU戦以来だね」

――この試合は、その大切な技を出すに足る試合であったということでしょうか
「そうだね。同期のダイスケを相手に初公開した技だから。同期ってだけで特別な思い入れがあるし。彼はね、学生プロレス出身の我々と違ってちゃんとした団体で育ってきてるからね。それだけ強豪だし、それだけ出さないと中々勝てない相手でした」

――試合後には特殊な形ではありましたが、瀧澤選手から挑戦表明がありました
「リング上でも言ったように、来る者拒まずなんで。チャンピオンだしね?もう41だけど、せっかくこのベルト巻いてるんだから、インディー統一のチャンピオンとして名乗りを上げてくる者の挑戦は受けようと思っています」

――瀧澤選手に警戒する部分はありますか
「藤原秀旺に拉致とかされて、前よりも一皮むけた部分があると思うんだよね。俺と一緒に666とか出て普段やらないような試合して幅が広がってると思うし、BASARAさんでの試合にも出てるからね。やっぱ若いから、一番警戒するところは勢いだね」

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